たぬき工房的リハビリテーション ~デイプログラム/DVD鑑賞編~

たぬき工房では、退院後の生活支援や再発予防のための取り組みとして「デイプログラム」という枠を設けています。

◎退院はしたけれども症状が不安定な状態にある方
◎症状や副作用が一定せず、苦労されている方
◎様々な不安に取り巻かれて、身動きが取れないと感じている方

など、少し専門的な配慮が必要な方を対象としたプログラムです。
毎月、第1・2・4水曜日、各週ごとに違ったプログラムを行っています。
今回は、第1水曜日に行う「DVD鑑賞」をご紹介します。

~この日のスケジュール~
9:25  木更津駅前から送迎バスに乗る 
9:40  たぬき工房に到着
9:50  ミーティングで健康チェックと、今日一日の動きを確認
      手分けしてプロジェクターの準備やお茶の準備をする
10:00 DVD鑑賞スタート
12:00 お昼休み
12:50 DVD鑑賞再開
      終了後、ミニディスカッション
13:55 木更津駅に向かう送迎バスに乗る

この日は参加メンバーの希望でアイドルグループの懐かしい映像を鑑賞することになりました。
和室の畳で寝っ転がるのも足を延ばすのもよし。
フリードリンクと、お昼は炊き立てのご飯。
部屋からは絶え間なく笑い声が聞こえ、帰る頃には生き生きとした表情に…

この雰囲気のどこがリハビリテーション?と思われるかもしれませんが、心の病を抱える方にはとってもとっても大切なリハビリテーションなんです。そのことにスタッフが気づいたのは、「家族と一緒にテレビは見られない」というメンバーのひと言でした。

「笑っていると病気が良くなったと思われたり、逆に悪くなったと思われる」
「笑う余裕があるなら、将来のことを考えろと怒られた」
「笑ったら何か言われるような気がして、心から笑えない」
など、同席していた他のメンバーからもさまざまなエピソードが噴出。

つまりは、安心して笑えない環境にあるということでした。
家族であっても、症状の浮き沈みがわかりにくいのが心の病の難しいところ。
特に、独り言や幻聴など、周囲からの理解が得にくい症状が出ればなおさら自室にこもりがちになってしまいます。
この状況に対し、安易な同情ではなく、健全なプログラムとして実施しようと始めたのが、DVD鑑賞プログラムです。

最初は試行錯誤のプログラムでしたが、面白おかしくひとつのテーマを掘り下げたり、貴重な経験談が聞ける内容のものなど、いろいろなジャンルのDVDを選ぶうちに、自然と互いの意見を持ち寄って自分の経験や思いを話し合えるような立派なプログラムになっていきました。

第2週は、アフタヌーンティデラックス ~簡単スイーツ作り~
第4週は、特別講師による、簡単ストレッチ&ヨガ

 

このようなデイプログラムに興味のある方は、たぬき工房までお問い合わせください。
(詳しくは、 新規利用契約についてのお知らせ をご覧ください。)

今の状況を、ほんの少しだけ良くしたいと思っている方に、笑いとあたたかい空間を提供します。