多彩な調理プログラム

たぬき工房では、革作業、染物などの手作業のほか、さまざまなプログラムを取り入れています。
特に調理プログラムは、各自の目的や目標ごとにメニューを選べるところが特徴です。

調理プログラムがスタートしたのは、今から10年前。調理のどんな部分に苦手意識を感じるのかを話し合うところから始まりました。

「何を準備したらいいのかわからない」
「道具の使い方がわからない」
「レシピに書いてあることがわかりにくい」

そこで作られたのが、調理手順書です。
「洗う」「計量する」「切る」「混ぜる」など、動作別に工程を分けた手順書を作成するようにしたところ、誰でも気軽に調理に参加できるようになり、料理のレパートリーも驚くほど増えました。

あれから10年。
この手順書は形を変えずに引き継がれ、今ではたぬき工房の知的財産となっています。メンバーから出される意見は、私たちスタッフにとっても支援方法を考える大きなヒントとなり、そのような視点をプログラムに反映することが支援の基本になっています。

今回は、さまざまな調理プログラムの中から、夏休み明けの特別企画「スープ&1品シェフ」をご紹介します。
トップバッターは、我らの施設長 前田シェフ。日替わりで5人のメンバーがシェフとして活躍しました。

 

 

 

連日32℃超えの1週間。日替わりシェフが夏にピッタリの食材を使い、12人分の料理を作って、みんなの胃袋を支えてくれました。5人のシェフのほとんどは自炊しておらず、たぬき工房での調理でスキルアップしてきた方ばかりです。「いつか飲食関係の仕事がしたい」と思えるようなプログラムにしていけたら…とスタッフの欲は深まるばかり。

このように、プログラムそのものを熟成させ、今後に繋げていくことがスタッフの仕事です。
9月からは、鎌足公民館の調理室を借りて行う「お弁当作りプログラム」も再開。ますます活発になるこのプログラムにご期待ください。